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第28回大宮祭を成功に導いた、変化を恐れない勇気。

入学式で当時の大宮祭実行委員長が挨拶をする姿に感銘を受けました。委員長になりたいと考え始めたのもその時です。「私も壇上で堂々と挨拶がしたい」という思いを胸に抱えて学生生活を過ごしてきたので、学部2年生になると自然と委員長に立候補していました。ただ、何かのリーダーになるのは初めてだったので少し不安を感じていたのは事実です。しかし、大学で大きなことに挑戦したいという気持ちが上回りました。第28回の大宮祭のテーマは「Unite」です。大学と地域、大宮祭実行委員一人ひとりの結びつきを重んじるテーマにしました。また、これまで大宮祭実行委員会が積み上げてきたものを後輩たちが受け継ぎ、今後の学園祭の発展につなげてほしいという願いも込めています。大宮祭を成功へと導くために、まず私が取り組んだのは組織の再構築です。6人いる支部長の下に、新たに担当長という役職を設け、役割の細分化を図りました。メンバーの増加にともなう伝達ミスなどをなくし、より結びつきの強い組織にしようと考えました。また、委員長として心がけたのは役職や学年に関係なく意見の出しやすい空気感をつくることです。私には最終的な決定権が与えられていますが、独断に近い形でプロジェクトを進行していくやり方は徹底して避けました。委員長にとって大切なのは、メンバーの意見を踏まえつつ、多角的な視点で物事を見つめ、冷静な判断を下すことです。一方で約140人のメンバー、全員と私が対話するのは難しいのが現実。だからこそ組織の再構築によって1人の意見も聞き逃さないような体制を整えたのです。今年はイベントに対する取り組みにも変更を加えました。お笑いライブの集客を増やす施策として、よしもとの劇場がある大宮駅にデジタルサイネージ広告を出稿し、お笑いファンの来場を増やそうと考えました。さらに、今年から導入した、絵画コンクールの「さいたま市長賞」は、市に後援申請書などの複数の書類を提出し、その都度職員の方と連絡を取ることで実現しました。結果的に昨年度の10倍近い応募があり、驚きました。どれだけ準備をしても当日の朝は不安になるもの。しかし、そんな心配を吹き飛ばすように開演前からたくさんのお客さんが整理券を求めて並んでくれていました。終わってみれば来場者数は昨年を超え、過去最高を更新しています。組織として新たな変更を加えただけに、第28回大宮祭が大きなトラブルもなく終えられたのはとても嬉しかったです。正直、委員長になってからの1年間は、大宮祭のことが毎日頭から離れずに悩んだこともありました。苦労の末に味わえた確かな達成感は大学生活で一番の宝物になるでしょう。支えてくれた一人ひとりのメンバーに心から感謝しています。

これからの将来については、まだ具体的な夢や目標を設定できていません。ただ、この先でどんな職業に就いたとしても、大宮祭実行委員会での経験を生かし、人に幸せを与えられるような人間になりたいです。